タカハシ動物病院では、アレルギー、アトピー、その他皮膚のトラブルや痒み、外耳炎などでお困りの方に、皮膚科担当医による診察、治療も行っております。

皮膚科担当医による診察は完全予約制となっております。
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治療例

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犬アトピー性皮膚炎の治療薬【サイトポイント】接種

サイトポイント情報

2019年9月、抗体医薬テクノロジーを駆使した分子標的薬である、ロキベトマブ(製品名サイトポイント:ゾエティス・ジャパン)が、国内で動物薬として承認を取得したことを受けて、発表会がありました。 これによって、本邦でも犬アトピー性皮膚炎の治療に革新的な進歩がもたらされます。

ロキベトマブは、イヌ化抗犬インターロイキン(IL)-31モノクローナル抗体で、主要な痒みを誘発するサイトカインであるIL-31を選択的に中和する分子標的薬です。
犬アトピー性皮膚炎の犬の痒みに対して一回の注射で、速効性があり、その効果も数週間にわたり持続します。

注射後24時間以内に効果を発現し、1ヵ月間にわたり痒みを抑制、症状を緩和できます。臨床データによると3~4ヵ月の投与によりその効果は最大に引き出せるようです。ロキべトマブは、製品名サイトポイントとして米国で3年前(2mg/kg 4~8週間に1回皮下注射)に、EUで2年前(1mg/kg4週間に1回皮下注射)に発売されていました。

既に100万機会の注射実績がある中で、顕著な副作用報告もないなど、犬に対する安全性が高く評価されています。
犬のIL-31に選択的に作用することで、正常な免疫機能への影響も最小化され、安全性がもたらされます。

他の治療薬との併用禁忌もなく、併発疾患を持つ犬や、年齢による投薬制限もありません。
二次感染のコントロールや、皮膚バリアの増強、免疫療法など、従来の複合的な治療と組み合わせれば、痒みに悩まされていた犬とその家族への大きな救いとなることが期待されます。