フレンチブルドックの難治性皮膚炎

いっぺい君、もうすぐ3歳の男の子
1歳の頃より、全身を激しく掻きむしる症状と、全身のブツブツとした赤い湿疹に悩まされていました。
犬の激しい痒みは、犬はもちろん、飼主さんにとってもとても辛い毎日です。
特にフレンチブルドックは、より激しい痒みを伴った、治りにくい皮膚炎を起こす事が多い犬種として知られています。
いっぺい君のこの皮膚病は、自己免疫性蕁麻疹という少しめずらしい皮膚炎で、治療も簡単ではありません。
自己免疫性蕁麻疹という病気は、少し難しい話になりますが、IgE(マスト細胞にヒスタミンなどの分泌を誘発する抗体)又はIgE受容体(IgEのシグナルを細胞に伝える所)への自己抗体が関係しているとされていますが、犬ではまだよくわかっていませんし、一般的な検査で自己抗体を検出することもできません。
いっぺい君は、いくつかの新しい飲み薬と注射、いくつかの塗り薬で少しずつ良くなってきました。
ステロイドホルモンや免疫抑制剤などのキツい薬は使わないようにしようねと、飼主さんと一緒にがんばっています。
<治療前>

<3ヶ月後の現在>
